帰国後のこと

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この旅を経て我々はレコーディングに入り
6枚目となるアルバムを完成させました

ポニーキャニオンのリゾートスタジオで
ずっとレコーディングしていたのですが

僕はずっとスタジオで何かしらの仕事を
していなければない立場であった事情で

空き時間の多い他のメンバーらが何をして
過ごしていたのかは実はよくわかりません

ただ、彼がみるみる痩せていったことには
やっぱり違和感があったんだと思います

でもそれがまさか薬物のせいだとは誰も
夢にも思わずただ彼の体調を心配してました

ニッポン放送で中高生の悩み相談をしたり
当時の我々はそういうバンドだったため

メンバーとしては薬物なんかに手を出すとか
そんなことは考えられなかったということが

彼の薬物依存に周りの誰もが気づけなかった
実はその最大の要因のひとつだと思います

変な話に聞こえるかもしれませんが、僕が
もしもどうしても薬物がやりたかったなら

叫ぶ詩人の会を辞めてからやってたでしょう
それぐらいのバンドだったということです

人間のモラルとかの話をしてますが、薬物は
それ以前の自己制御ができない状態なんです

人間としてあるべき判断さえ無になるのなら
薬物は目に見える破壊よりももっと恐ろしい

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